イソップ寓話の教訓No.348「狼の将軍と驢馬」

現実の世界の卑怯者

ストーリー

狼の群れの将軍となった狼が皆のために法律を定めた。

もし何か手に入ったら、すべて公にして、皆に公平に分配する、と。

そうすれば、ひもじい思いで共食いがなくなるだろう、と言うわけだ。

そこへ驢馬が通りかかり、たてがみを振りながら言った。

「狼の将軍は素晴らしい法律を定めましたね。ただ、昨日おれは見たよ。権力によって得たものを、こっそり懐にしまっていましたね。それはどういう訳ですか。」

悪事のしっぽをつかまれた狼は、しばらくの間「記憶にない」と、とぼけていたが、証拠を突き付けられると、あっさり認め謝罪した。そして、その法律を廃止した。

多くの国民は少ない収入で生活をやりくりしているが、その国民を下に見るように横柄な言動を行い、本当は誰がみても黒なのに、白だと言い続け、間違いを認めない、そして正さない。悪事がばれると批判を浴び、口先だけの謝罪を行い、本意でないふりをする。
権力を利用して人知れず懐を肥やす、現実の世界に存在する卑怯な人間がいる。


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