イソップ寓話の教訓No.3「鷲とセンチコガネ」

小さく力のない者でも侮ってはいけない

ストーリー

鷲が兎を追っていた。兎には誰も助けてくれなかったが、センチコガネを見つけたのを幸いに、これに助けを求めた。

センチコガネは兎を励まし、鷲が近づいてくるのを見ると「兎を連れさってくれるな!」と頼んだ。

それなのに鷲はセンチコガネの小さいのを侮って、目の前で兎を平らげてしまった。

それ以来、センチコガネは恨みを忘れず、鷲の巣を見張り続けて、鷲が卵を生もうものなら、飛んで行って、卵を落として割ってやった。

どこへ行っても卵を落とされるので、とうとう鷲はゼウスの所へ逃げ込んで、安全な巣作りの場所をお願いした。鷲はゼウスの使いであったのだ。

ゼウスは自分の懐で卵を生むことを鷲に許したが、それを見ていたセンチコガネは糞団子を作るなり飛び立って、ゼウスの懐の真上に来るとポトリと落とした。

ゼウスは糞を払おうと立ち上がったとたん、うっかり卵を落としてしまった。

これ以来、センチコガネの出る季節には、鷲は巣を作らなくなった。

この物語の教訓は、
小さく力のないものでも侮ってはいけない。相手を甘く見てとった行動は、いずれ報いとして自分に帰ってくるのだ。

鷲とセンチコガネの画像
イソップ寓話の教訓No.3「鷲とセンチコガネ」

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