バランスの悪さは災難をもたらす!
ストーリー
ロマンス・グレーの男が、若い娘と年上の女と、二人の愛人を持っていた。
年上の女は、自分より若い男と付き合うのがきまり悪く、男が来るたびに黒い髪の毛を抜き続けた。
若い女は、年寄りを愛人にするのに気が引けて、白髪を抜き続けた。
二人の愛人から代わる代わる髪の毛を抜かれた男は、ついに禿てしまった。
バランスの悪さは災難をもたらすので要注意だ。
バランスの悪さは災難をもたらす!
ストーリー
ロマンス・グレーの男が、若い娘と年上の女と、二人の愛人を持っていた。
年上の女は、自分より若い男と付き合うのがきまり悪く、男が来るたびに黒い髪の毛を抜き続けた。
若い女は、年寄りを愛人にするのに気が引けて、白髪を抜き続けた。
二人の愛人から代わる代わる髪の毛を抜かれた男は、ついに禿てしまった。
バランスの悪さは災難をもたらすので要注意だ。
自分で出来る努力をしてから祈るべき!
ストーリー
金持ちのアテナイ人が、他の客と乗り合わせて船旅をしていた。
猛烈な嵐になり船が転覆したので、誰もが助かろうと泳いでいるのに、金持ちのアテナイ人は「助かった暁には沢山の供物を捧げる」と、ひたすらアテナ女神に祈っていた。
一緒に船から放り出された男が一人、すぐそばで泳いでいて、金持ちのアテナイ人に向かって言った。「女神に祈るのも良いが、自分の手も動かせ!」
自分で出来る努力をしてから、神様に祈るべきだろう。そうしなければ神様も願いを聞いてはくれない。
食わせ者には天罰が下る!
ストーリー
貧しい男が病のため床に臥せていた。だんだん病状が悪化し死が間近に迫った時「命を救ってくださったなら、ヘカトンベーを捧げます」と神々に祈った。
神様はこいつを試してやろうと、すぐに病を回復させて願いを叶えてやった。
男は床上げしたものの本物の牛を調達できないので、小麦粉をこねて牛百頭を作ると、「神様、約束のものをお受け取りください」と言いながら祭壇で焼いた。
神々は、今度はこっちから一杯食わせてやろうと男に夢を送り「海岸へ行くがよい。行けばアテナイの銀貨で千ドラクメになるであろう」と告げた。
男は大喜びで海岸へ行ったが、そこで海賊に捕まり、千ドラクメで売り飛ばされた。
※ヘカトンベー:生贄、百牛犠牲
※ドラクメ:1ドラクメは当時の男性労働者の1日の賃金に値する金額
食わせ者には天罰が下るということ。
見た目は立派だが中身がない!
ストーリー
狐が彫物師の仕事場に入り込み、中のものを嗅ぎまわっているうちに、役者の面を見つけて手に取ってみた。
狐が言うには「なんだこの頭は?脳みそがないぞ!」
※モルモー:女性の姿をしたお化け
見た目は立派だが中身がない。肩書は立派だが実力が伴わない。そんな人がそこら中にいる。まずは中身を磨くことだ。
危機の時でも人を見る目を持つ冷静さが必要!
ストーリー
狐が生垣に登っていて滑り落ちそうになった。あわてて茨をつかんだところ、足の裏をひっかかれ血だらけになった。
てっきり味方と思ってすがった者を、ひどい目にあわすのか、と狐がなじると、茨は言った。
「お前こそ見当違いだ!触れるものに絡みつく習性のある私に、しがみつこうとしたんだからな!」
自分が困っていると助けてくれる人がいる。中には悪人である場合もある。危機の時でも人を見る目を持つ冷静さが必要である。
的外れなことをしていないか?
ストーリー
笛の上手な漁師が、笛と網を持って海に向かった。
磯の先端に立って、まず笛を奏でた。笛の音に誘われて、魚が躍りながら海から跳ね上がると思ったからだ。
ところが、いくら頑張って吹いても魚は躍りあがってこない。漁師は笛を横に置き、投網を海に投げ入れたところ、魚がたくさんとれた。
とれた魚を磯に放り出すと、口をパクパクしながら跳ねるのを見て、漁師は言った。「おれが笛を吹いている間は踊らなかったくせに、今ごろ踊りだしている」
成果が出ない時には人のせいにせず、自分が的外れなことをしていないか、自省が必要だ。