ストーリー
蚊が牡牛の角に止まってしばらく休んでいた。そろそろ飛び去ろうとして「もう離れてもらいたいか?」と尋ねたところ、牛はそれに答えて、
「お前が止まっていたのも気付かなかった。飛び去っても気付かないだろうな!」
自分が思うほど他人は気にしていないことがある。うぬぼれには注意が必要だ。

ストーリー
蚊が牡牛の角に止まってしばらく休んでいた。そろそろ飛び去ろうとして「もう離れてもらいたいか?」と尋ねたところ、牛はそれに答えて、
「お前が止まっていたのも気付かなかった。飛び去っても気付かないだろうな!」
自分が思うほど他人は気にしていないことがある。うぬぼれには注意が必要だ。
チャンスを捕まえるには常に備えることだ!
ストーリー
犬が小屋の前で眠っていた。
狼はこれを見つけ、捕まえて食べてしまうこともできたが、
犬が「今は放してください!痩せてガリガリですが、ご主人が結婚式をなさいます。後になれば太った私を食べることが出来るのです!」
狼はもっともだ!と思い逃がした。
しばらくして狼がやってくると、犬は屋根の上に寝そべっていた。約束を思い出し「下りて来い!」と言ったところ、犬は答えて、
「狼さん、今度私が小屋の前で寝ていたら、結婚式まで待たないほうが良いですよ!」
チャンスは突然現れ逃すと次はしばらく来ない。チャンスを捕まえたければ常に備えることだ。常に備えることでチャンスの到来も増える。
ストーリー
下手な竪琴弾きの歌手が、漆喰塗りの家でいつも歌っていたが、声が良く反響するので、自分はなかなかの美声だと思うようになった。
そして次第に自惚れが昂じ、劇場に出演することになった。
しかし舞台に上がってみると、その歌は話にならないほど酷く、石を投げられ追い出された。
自惚れは、恥ずかしい思いをしないと気付かない。
ストーリー
小さな島で二匹のセンチコガネが牛の糞を食べて生きていた。
やがて冬が近づくころ、一匹が「本土に渡って冬を過ごしたい。そうすれば一人残った君には餌が十分回るだろうし、もし食べ物がたくさん見つかれば運んできてあげるよ!」と言った。
本土へ来てみると、水気たっぷりの牛の糞がどっさり手に入り、そこに留まって身を養っていた。
冬が過ぎ、島に戻ったところ、彼は色つやも良く、元気そのものなのを見て、島に残っていた一匹が「約束したのに何も持ってこなかった!」と非難した。そこで本土へ渡って冬を越したセントコガネが言うには、
「ぼくでは無く、土地に文句を言ってくれ!本土の土地から栄養は摂れるが、運べる食べ物は無かったんだ!」
自分に都合よく行動するために、守る気もない約束をする奴には注意だ。
ストーリー
ある日、樫が葦に言った「お前は小さな鳥がとまっても重そうに頭を下げている。それに比べ私は太陽の日差しも遮ることが出来るし、北風にも堂々と立ち向かう。」
ある時、大風が吹き葦は体を曲げ、突風に身を任せて倒れるのをのがれたが、樫は抵抗して根っこから倒れてしまった。
教訓
プライドが高い頑固者は環境の変化に柔軟に対応できず滅ぶ。弱いものは肩身が狭くストレスがたまる。しかし弱いものの生き方が、生き残る秘訣となることがある。
厚顔無恥、慇懃無礼な者は気分が良いだろう。ところが、いざ困難が降りかかった時には誰も助けてくれない。いずれ孤独を味わい自分の生きざまを見せつけられるのだ。
※類似教訓
イソップ寓話の教訓No.69「隣同士の蛙」http://イソップ寓話の教訓隣同士の蛙
ストーリー
ある人が船出に際し、猿を一緒に乗せた。
スニオン岬のあたりに来た時、激しい嵐に見舞われた。船が覆り全員が海に飛び込んだところ、この猿も泳ぎだした。
イルカがこれを人間だと思い、真下にくると背中に乗せて運んでやった。
そしてアテネの外港ペイライエウスに近づいたところで「アテナイの方ですか?」と猿に尋ねた。
「その通り、そこの名士の子だ!」と猿の回答に、イルカは「ペイライエウスをご存じですか?」と聞いた。
すると猿は、てっきり人間のことだと思い「毎日のように会う友人だ!」と答えた。
イルカはこの嘘に腹を立て、猿を水に突き落とし溺れさせた。
※スニオン岬:ギリシャのアッティカ半島の最南端にある岬
※ペイライエウス:ギリシャのアッティカ地方にある港湾都市
愚かな人が知ったかぶりをして振舞っても、すぐにバレてしまう。そのような愚かな振る舞いは事態を悪化させるだけだ。そこから学べることは戒めくらいである。だから同類とならないように離れることだ。