イソップ寓話の教訓No.326 「臆病な猟師」

「ふり」をする人は馬鹿にされる!

ストーリー

 臆病な猟師が、木がうっそうと茂る山でライオンの足跡を追っていた。
 大きな木の側で木こりに出会って、「森のニンフにかけてお願いだ。この辺りの洞穴に住むライオンの足跡をしらないか?」と尋ねた。
 木こりが「それは丁度良いところだった。すぐにライオンの住処へ案内しよう」と答えると、木こりは真っ青になってガタガタ震えながら言った。
 「頼んだこと以上の親切は無用だ。足跡だけでいい!」

ニンフ:ギリシャ神話の精霊・妖精

 自分はライオン狩りをするような勇敢な人物だと思われたい。誰かにそう気づいてほしい。だから、その誰かにライオンの足跡を尋ねる。
 だが実際には、襲われるのが怖くて狩りなどできない。本当の自分は臆病者で、ライオンそのものには会いたくないのだ。 こんな甘えた人物は、あちこちにいる。 「できるふり」や「しているふり」をする者は、いずれ見抜かれ、嫌われ、馬鹿にされるのが落ちだ。 
 あなたの「ふり」は、誰の目を意識したものだろうか。
 そしてその目は、本当にあなたを見ているだろうか。

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