ストーリー
カワセミは敵を警戒して、海辺の断崖に巣をつくる鳥だ。
ある時、お産の近いカワセミが岬にやって来て、海に突き出た岩を見つけ、そこで雛を育てることにした。
ところが餌を求めて出かけた間に、突風のため海が波立ち、巣が波にさらわれて雛を死なせてしまった。
戻ってきたカワセミは事の次第を悟るとこう言った。
「ああ、情けない!陸は安心できないので、海に逃げて来たが、一層信用できない場所だったとは!」
危険はあると思っている人にしか見えない。

慢心を戒める教訓
ストーリー
カワセミは敵を警戒して、海辺の断崖に巣をつくる鳥だ。
ある時、お産の近いカワセミが岬にやって来て、海に突き出た岩を見つけ、そこで雛を育てることにした。
ところが餌を求めて出かけた間に、突風のため海が波立ち、巣が波にさらわれて雛を死なせてしまった。
戻ってきたカワセミは事の次第を悟るとこう言った。
「ああ、情けない!陸は安心できないので、海に逃げて来たが、一層信用できない場所だったとは!」
危険はあると思っている人にしか見えない。
ストーリー
腹をすかせた狐が、木の洞穴に、羊飼いの置いていったパンと肉を見つけ、中に入って食べてしまった。
腹がふくれ外に出られずに嘆き悲しんでいると、別の狐が通りかかり、嘆き声を聞きつけると近づいて訳を訪ねた。
そして事の次第を聞くと、中の狐に言った。
「入った時と同じ状態になるまで、そこに居ることだ。そうすれば簡単に出られるさ!」
自らの行いで受けた報いは解決までに時間がかかる。(=時間はかかるが時が解決してくれる)
ストーリー
狐が罠にかかってしっぽを切り取られた。
生きているのも恥ずかしく辛いので、他の狐も同じようにしてやろうと考えた。みんなを同じ目に遭わせて自分のボロを隠そうと考えたのだ。
こうして全員を集めると、こんなものは不細工なだけでなく、余計で重いものをつけていることになると言って、しっぽを切るように勧めた。
すると中の一匹が言うには、
「おいおい、もしそれがお前に都合の良いことなら、わざわざ勧めないだろう!」
本当に得になる話は他人に話さない。
ストーリー
旅の道連れとなった狐と猿が、家柄を競い合った。
双方が言い合っているうちに墓地にさしかかると、猿は一点を見つめてシクシク泣き出した。
狐がその訳を聞くと、猿はお墓を指しながら
「ご先祖さまが解放した奴隷や使っていた奴隷の墓をみたら、泣かずにはいられない!」
と言った。それに対して狐は
「好きなだけ嘘をつけばいい。生き返ってお前に文句を言うものは誰もいないだろうからな!」
誰も知らないと思って嘘をついても、感づかれて信用を落とすのが落ちだ。
ストーリー
金貸しから金を借りた男が返済を迫られた。
今は手持ちの金が無いと言って、支払いを待ってもらえるように頼んだが、承諾してもらえなかった。仕方なくたった一頭しかいない豚を連れて来て、金貸しの立ち合いのもとで売ることにした。
買い手がやって来て「この豚はよく仔を生むか?」と尋ねるので、男は「ただ生むだけじゃないぞ。デメテルの密儀にはメス豚を、パナテナイア祭にはオス豚を生むのだ」と答えた。
買い手がこの話に驚いていると、
金貸しも横から口をはさんで言った。
「なあに、驚くのはまだ早いぞ。この豚はディオニュソスの祭りには、仔山羊だって生んでくれますよ。」
教訓
自分の利益のために、その場限りの嘘や出来ないことを言う人がいる。要注意だ!
※類似の教訓
イソップ寓話の教訓No.28「食わせ者」
http://イソップ寓話の教訓no-28「食わせ者」
イソップ寓話の教訓No.34「出来ないことを約束する男」
http://イソップ寓話の教訓no-34出来ないことを約束する
度を越したもてなしの裏には別の思惑がある
ストーリー
猟師が目の前を通り過ぎる犬を見て、次々と食べ物を与えた。
それに答えて犬言った。
「そんなに良くされると、かえって怖い!」
教訓
度を越したもてなしの裏には別の思惑がある。そのような相手は危険である。過剰な親切は相手の心を癒して利用してやろうという思惑があるのだ。