翡翠は水辺を好み断崖に巣をかける鳥だ。ある時、出産の近い翡翠が岬に飛んできて、海に突き出た岩を見つけ、そこで雛を育てることにした。ところが、餌を獲りに海に出かけている間に、打ち付ける波が巣にまで達して、雛を死なせてしまった。
戻ってきた翡翠が、事の次第を悟ると、こうつぶやいた。
「あー、情けない。ここなら安心と巣をかけたところが、安心できない場所だったとは。」
翡翠のつぶやきが示しているのは、「自分が“安全だ”“正しい”と思い込んだ判断こそが、もっとも危ういことがある」という教訓です。
翡翠は「断崖なら安全だろう」という思い込みで巣を作りました。しかし、実際には波が届く危険な場所でした。
このズレが示すのは次のような真理です。
・安心だと思った場所が、実はもっとも危険なことがある。
・状況をよく調べずに決めた判断は、取り返しのつかない結果を招くことがある。
・“慣れ”や“経験則”に頼りすぎると、状況の変化を見落とす。
つまり、安心とは確認して初めて得られるもので思い込みでは得られない、という事です。