ストーリー
漁師が網を沈めて鰊を曳きあげた。
鰊は命乞いして「私はまだ小さいので今日のところは逃がしてください!後になれば成長した私をずっと大きな獲物として捕まえることが出来るのです!」と頼んだ。
漁師は答えて「今日、お前を逃がしてやったら、二度と捕まえることが出来ないだろうな!」
たとえ小さい儲けでも、見込みに過ぎない大きな儲けよりましだ。

イソップ寓話にまつわる教訓を掲載
ストーリー
漁師が網を沈めて鰊を曳きあげた。
鰊は命乞いして「私はまだ小さいので今日のところは逃がしてください!後になれば成長した私をずっと大きな獲物として捕まえることが出来るのです!」と頼んだ。
漁師は答えて「今日、お前を逃がしてやったら、二度と捕まえることが出来ないだろうな!」
たとえ小さい儲けでも、見込みに過ぎない大きな儲けよりましだ。
ストーリー
猫がもっともらしい理由を言って、鶏をたべようと考えた。
そこでまず猫は「おい、早朝から時を告げ、安眠妨害をするから迷惑だ!」と言いがかりをつけた。
鶏は「朝に時を告げ、人を起こしてあげるのは役に立っているのですよ」と答える。
すると猫は「野菜を食べるから畑を荒らす不届きものだ!」と言うと、鶏は「飼い主のくれた餌を食べているし、卵がたくさん産まれるためです」と答える。
しまいに猫が言うには・・・、
「いつまでも言い訳が続くからと言って、俺がお前に襲いかからないと思うな!」
相手に悪意があると正当な答えも通用しない。
ストーリー
喉が渇いた狐が、木に実っている葡萄を見つけて、取りたいと思った。
しかし、木の高いところに房をつけているので、どうしても届かなかった。
取るのをあきらめた狐が独り言で言うには・・・
「ここの葡萄は、きっと酸っぱい。だれが食べてやるものか!」
都合の良い口実で能力不足を正当化してはいけない。できない言い訳、出来た者に対しての嫌味や妬みは向上心がないことをさらけ出している。
気によじ登ってでも葡萄を取ってやろう!という意欲を持ちたい。その必死さは嫌味や妬みを賞賛や応援に変えるだろう。
ストーリー
狐と豹がどちらが美しいか競い合った。
豹は体の模様の多彩さを言うので、狐は答えて・・・、
「心が多彩な私のほうが、なんと美しいことでしょう!」
体の美しさより、知恵のほうがより重要である。
他人の行いを非難するのは簡単だ
ストーリー
焼き物師が仕事場にたくさんの鳥を飼っていた。
驢馬が通りかかったが、驢馬追いがしっかりと追わないので窓から覗き込んだ。鳥はビックリして、室内を飛び回り、焼き物を割ってしまった。
仕事場の主は驢馬追いを訴えた。
驢馬追いが、向こうから来る人に罪状はなんだ?と聞かれ、それに答えた。
「驢馬の覗きだ!」
教訓
他人の行いを非難するのは簡単だ。それは自分の優越感を満足させ、自分を肯定できる。しかし、それは自分の傲慢さを露呈することでもある。
世の中には、あなたと違う正しさを持つ人がいる!
ストーリー
羊飼いがテントで羊の肉を食べている。
それを狼が見つけ、近寄って言った。
「俺が羊の肉を食べたら、お前たちは大騒ぎするくせに!」
他人がすることは気になるが、自分のことになると気付かない。自分が気になることを相手に指摘すればトラブルになる世の中だ。世の中には、あなたと違う正しさを持つ人がいることを忘れてはならない。
気持ちを切り替え時間を無駄にしない!
ストーリー
ある男が、波打ち寄せる浜辺に座って、波を数えようとした。
数え損なって落胆し悲しんでいると、狐がやって来て言った。
「どうして過ぎたことを悲しむのですか?そんなことは忘れて、今ここから数え始めるべきです!」
教訓
失敗は引きずらない。気持ちを切り替えて時間を無駄にしないことだ。人生は一度きり、自信をもって取り組めば不可能に思えたことも達成できると信じることだ。
被害者にならなければ本当の痛みがわからない
ストーリー
牡牛が眠っている仔ライオンを見つけ、角で突き殺した。
母ライオンがやって来て、死んだ子供をみて激しく泣いていた。
泣く母ライオンを遠くのほうで見ていた猪が言うには・・・
「どれほど多くの動物が、お前たちに子供を殺されて、泣いていることか!」
教訓
被害者にならなければ本当の痛みがわからない。
最後の最後まであきらめるな!
ストーリー
誠実で、仕事熱心な男がいた。
長い間、家族ともども安定した生活を送っていたが、あるとき極度の貧困に陥ってしまった。
男は将来に絶望し、みじめに生きるよりは死んでしまうことを選んだ。自ら剣を手にして、人気の無い場所へ出て行った。
しばらく行くと、とても深い穴を見つけた。中をのぞくと、そこには一眼の巨人が隠しておいた沢山の金塊があった。
この男は、たちまち恐れと喜びで胸がいっぱいになった。しばらく茫然と立ち尽くしていたが、手にしていた剣を捨て、金塊をすべて取り上げると、家族の待つ家へ帰って行った。
やがて一眼の巨人が穴に帰って来ると、金塊は見当たらず、剣がそこに落ちているのを見た。しばらく立ち尽くし、その剣を使って、自ら命を絶った。
※キュクロプス:ギリシア神話に登場する卓越した鍛冶技術を持ち、額に一眼を有する巨人
人生の一寸先は闇だ。幸運の波に乗っていたかと思えば、突然不運に見舞われる。不運続きで捨て鉢になっていたが、突然幸運が降ってわいてくる。誰にでも思い当たることがあるだろう。最後の最後まであきらめないことだ。
万策尽きたと思うな。自ら断崖絶壁の淵にたて。その時はじめて新たなる風は必ず吹く。(松下幸之助)
未来の宝は大切に!
ストーリー
男がお腹に仔を持つ牝馬に乗っていたが、途中で牝馬は仔馬を産んだ。
仔馬は母馬のすぐ後をついて歩いたが、すぐにめまいがしてついて行けないので、男に向かって言った・・・。
「生まれたばかりだから、こんなに小さくて早く歩くことも出来ないのですよ。この場においていかれたら、すぐに死んでしまいます。家まで連れて帰ってください。育てていただけるなら、成長してあなたに乗っていただきます!」
教訓
未来の宝は大切にしなければならない。
人の良いところを見たら自分は同じようにできているか点検する
ストーリー
狐がライオンの子分になって一緒に行動していた。
狐が獲物を見つけライオンに教えると、ライオンは襲いっかかって捕まえる。取り分は、それぞれの働きに応じて分けていた。
ところが狐は、ライオンの分け前が多いので羨ましくなり、狩の役をすることにして、羊の群れから一頭を襲おうとしたところ、狐が猟師の獲物になってしまった。
この物語の教訓は・・・
他人を羨む前に自分の能力を自覚することだ。でなければこの物語の狐のように失敗することになる。
欲望や嫉妬という悪い感情は自ら下品さを露呈する。人の良いところを見たら自分は同じようにできているか点検することである。
人生の荒波にもまれると人も柔らかくなる
ストーリー
川が自分の上を流れてゆく牛の皮に「お前はだれだ?」と尋ねた。
牛皮は答えた。「多くの人から、丈夫な皮と呼ばれています。」
川は流れで牛の皮を揉みほぐしながら言った。
「別の呼び名を探すのだな!もうすぐお前はふにゃふにゃだ。」
教訓
人生の荒波にもまれると人も柔らかくなります。