投稿者: gray wolf

  • イソップ寓話の教訓No.71「金のライオンを見つけた臆病者」

    目の前に大きな幸運が現れても、おじけづいてはいけない!

    ストーリー

     臆病者の守銭奴が、金のライオンを見つけて呟いた。

     「こんなことになって、俺はいったいどうなることやら。肝っ玉もすわっておらず、どうしてよいか分からない。金好きだが臆病者だ。欲望はつかめと急きたてるが、性格が手を引けと言うのだ。

     さてどうしよう。何かうまい手はないだろうか。そうだ、家へ帰って召使を連れて来よう。大勢力を合わせてあいつを捕まえさせ、俺は遠くで見物だ。」

    突然、目の前に大きな幸運が現れると、おじけづいて、その幸運を捕まえない者がいる。捕まえなかったその幸運は、二度と目の前に現れることはない。
    大切なことは他人任せにするな!

  • イソップ寓話の教訓No.68「敵(カタキ)同士」

    感情は合理的な判断を歪める!

    ストーリー

     敵同士の二人が一つの船に乗り合わせた。顔を見るのも嫌なので一人は舳先(ヘサキ)へ、もう一人は艫(トモ)へ走って、そこに座っていた。

     すると激しい嵐が襲い、船が転覆しそうになったので、艫(トモ)にいた男は船頭に、船はどの部分が真っ先に沈みそうか、と尋ねた。

     船頭が「舳先(ヘサキ)から」と答えると、艫(トモ)の男は言った。
    「敵が先に溺れるなら、俺はもはや死も苦痛ではない。」

     相手が不幸に陥るなら、自分もひどい目にあっても構わない、と考える者もいる。感情や敵意は合理的な判断を歪めるときがあるので注意が必要だ!
     クリントイーストウッド主演・監督の「グラン・トリノ」という映画がこの教訓をよく表している。

    ※類似教訓
    イソップ寓話の教訓No.113「鮪と海豚(イルカ)」

  • イソップ寓話の教訓No.62「海豚(イルカ)と沙魚(ハゼ)」

    ストーリー

     海豚と鯨が戦っていた。

     争いは長引き、激しさを増すので、沙魚が現れて両者を仲直りさせようとしたところ、海豚の一頭が遮って言った。

     「お前ごときに仲裁されるくらいなら、戦って殺される方がましだ!」

    話の内容は誰が話したかで受けての評価が違ってくる。
    会社組織も同じだ。現場で受け入れがたい提案を経理の担当者が話しても、聞き流されるか、批判される事柄も、部長が話すと受け入れる。このような組織はガバナンス不全に陥り、いずれ崩壊するの運命だろう。

  • イソップ寓話の教訓No.61「農夫と運の女神」

    成功の原因を間違えてはいけない!

    ストーリー

     農夫が地面を掘り返していて金を見つけたので、これは”大地の女神”の恵みだと思い、大地の女神像に毎日、花輪を捧げていた。

     すると”運の女神”が農夫の枕元に立って言った。
    「これお前、お前を金持ちにしてやろうと思って、私が授けた贈り物にも関わらず、どうして大地の女神のご利益にするのだ。時が経ち、その金がくだらぬことに使われてしまった時には、”大地の女神”でなく”運の女神”を咎めるであろう。」

     成功の原因を間違えてはいけない。大地の女神が授けた金ではないにも関わらず、この農夫は地面を掘り起こすことを続けるだろう。しかし同じ幸運は二度とこない。
     この話と同じように、成功の原因を間違え、実際には効果のない習慣を繰り返すいことで、努力のわりに効果がでないスランプに陥ることがある。
     進歩が遅くなったと思った時は、自らを振り返ることが必要だ!

  • イソップ寓話の教訓No.58「女と雌鶏」

    成果を重視しすぎると。

    ストーリー

     未亡人が、毎日卵を産んでくれる鶏を飼っていたが、もっと餌を与えたら、日に二回産むだろうと考えた。

     そこで餌をたくさんやってみたところ、鶏はぶくぶく肥えて、日に一度も産まなくなってしまった。

     成果を重視しすぎると本質を見失うリスクがある。管理者が営業成績に血眼になり、人員に過剰なノルマを割り当てることなど、よく聞く話だ。その結果として離職、休職による欠員状態になり、以前より成績が落ちてしまうことになる。
     余計に欲しがる貪欲さは、今、手元にあるものまで奪ってしまうので注意が必要だ。

    ※類似教訓
    イソップ寓話の教訓No.87「金の卵を産む鵞鳥(ガチョウ)」

  • イソップ寓話の教訓No.54「蝸牛(カタツムリ)」

    タイミングが大切

    ストーリー

     農夫の子供が蝸牛を炙っていた。

     蝸牛がパチパチ音をたてるのを聞いて言うには、
    「どうしようもない奴らだ。家が焼けているというのに歌を歌っていやがる」

    タイミングが大切。

    ※類似教訓
    イソップ寓話の教訓No.11「笛を吹く漁師」