イソップ寓話の教訓No.281 「タナグラの雄鶏」

負けたことで災難から助かることもある!

ストーリー

 タナグラの雄鶏が喧嘩をした。気性が人間に似ているといわれる鶏だ。負けたほうは傷だらけで、鳥小屋の隅に身を潜めている。相手はさっそく屋根に跳びあがると、羽ばたきしながら勝どきをあげる。
 ところが鷲がこいつを屋根から捕まえて飛び去った。残った鶏は心おきなく雌鶏とつがいになった。

※タナグラ:ギリシャの地方の町

 負けても、悔しがる必要はない。敗北によって、思わぬ災難から逃れられることもある。そうした経験がないと感じるなら、それは運が良かったか、あるいは敗北によって得た恩恵に気づいていないだけかもしれない。
 だからこそ、たとえ勝ったとしても、有頂天になってはいけない。勝利の直後こそ、最も危うい瞬間なのだ。

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