No.001「鷲と狐」

 鷲と狐が友達になって同じ木に住むことになった。一緒に住めば友情も、より一層深まると考えたからだ。
 鷲は木の一番高いところに巣を作り、狐は木の根元の茂みで子育てをすることになった。
 ところがある時、狐が餌を探しに出かけた隙に、食べ物に困った鷲は木の根元に舞い降りて狐の子供をさらって、雛たちと一緒になって食べてしまった。
 帰ってきたキツネは事の次第を悟ったものの、飛んでいるものに仕返しの手立てがなく、空を見上げ鷲を呪っていた。
 しかし、この鷲も友情を裏切った罰を受けたのだろう。あるとき野原で生贄の山羊が焼かれている時、鷲が舞い降りて火のついた肉を失敬した。 それを巣に持ち帰ったまでは良いが、折からの突風が吹きつけて、小枝でできている巣は一気に燃え上がった。このため、まだ羽も生えそろわない雛は焼かれ、地面に落ちてしまった。
 それを見た狐は駆け寄るなり、鷲の目の前で雛を食べてしまった。

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