見えない力の影響
古屋の漏り
むかし雨の降る晩に、お爺さんとお婆さんが、話をしていた。お爺さんは「狼より怖いのは、古屋の漏りだ」と言った。
それを立ち聞きした狼は「この世には、俺より恐ろしい”もり”というものがあるらしい。油断がならぬ」と思った。
そのころ、ちょうどこの家に入ろうとした馬盗人が、馬と間違えて狼の背中に乗った。狼は”もり”に捕まったと勘違いして、一目散に走って逃げた。
馬盗人は振り落とされ、道端の井戸に落ちてしまった。
この話は、狼も馬盗人も、それぞれの思い込みによって行動し、予想外の結果を招いています。誤解や先入観が、現実を大きく歪めることがあるという教訓です。
これは「組織における誤解や見えない力の影響」にも通じるところがありそうです。
組織には、言葉の曖昧さや空気の読み合いから生まれる「誤解」と「見えない力」が潜んでいることがあります。誰かの一言が誤って伝わり、実在しない圧力や期待が形を持ち始めることがありますよね。上司の沈黙が「不満」と解釈され、慣習が「暗黙の命令」として受け継がれるなど、こうした誤解は誰も意図せずに他者を動かし、制度や人間関係を歪めていくでしょう。やがて、誰もが“何か”に乗られ、走らされている感覚に陥ります。
見えない力に支配される組織では、責任が曖昧になり、創造性が萎縮し、誰も責任を取らない構造が強化されてしまう。
誤解を解くには、組織内で曖昧になっている役割・責任・期待・権限などの“見えない線”を、意識的に見直し、明確に引き直すことが必要になります。
コメントを残す