イソップ寓話の教訓No.306「ヘルメスと蟻に噛まれた男」

自分の良くないところは気づかない!

ストーリー

 船が乗客を乗せたまま海に沈むのを目撃した男が言った。「罰当たりが一人乗り込んでいるからと言って、罪もない人が大勢巻き添えを食っている。神の裁きは正しくない!」

 すると蟻の大群が行列をなして男の足元を歩いていた。そして中の一匹が男の足に咬みついたところ、男はたまらずたくさんの蟻を一緒くたに踏みつぶした。

 するとヘルメスが男の前に現れ、その男を杖で打ちながら言った。

「お前は神々が人間に対する裁きを非難しておったが、蟻に同じことをしているではないか!」

この物語の教訓は・・・
自分の良くないところは気づかない。他人の良くないところはとてもよく見えるし、ついつい指摘したくもなる。見えにくいのは自分の良くないところ。他人を指摘することで、指摘できる自分には問題がないと錯覚してしまい、自分の問題点が隠れてしまう。

ヘルメスと蟻に噛まれた男の画像
イソップ寓話の教訓No.306「ヘルメスと蟻に噛まれた男」

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