イソップ寓話の教訓No.68「敵(カタキ)同士」

相手が不幸に陥るなら、自分がどうなっても構わない!

ストーリー

 敵同士の二人が一つの船に乗り合わせた。顔を見るのも嫌なので一人は舳先(ヘサキ)へ、もう一人は艫(トモ)へ走って、そこに座っていた。

 すると激しい嵐が襲い、船が転覆しそうになったので、艫(トモ)にいた男は船頭に、船はどの部分が真っ先に沈みそうか、と尋ねた。

 船頭が「舳先(ヘサキ)から」と答えると、艫(トモ)の男は言った。
「敵が先に溺れるなら、俺はもはや死も苦痛ではない。」

相手が不幸に陥るなら、自分もひどい目にあっても構わない、と考える者もいる。
クリントイーストウッド主演・監督の「グラン・トリノ」という映画がこの教訓をよく表している。

※類似教訓
イソップ寓話の教訓No.113「鮪と海豚(イルカ)」


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