イソップ寓話の教訓No.31「ロマンス・グレーと二人の愛人」

他人の期待に合わせることの愚かさ!

ストーリー

 ロマンス・グレーの男が、若い娘と年上の女と、二人の愛人を持っていた。

 年上の女は、自分より若い男と付き合うのがきまり悪く、男が来るたびに黒い髪の毛を抜き続けた。

 若い女は、年寄りを愛人にするのに気が引けて、白髪を抜き続けた。

 二人の愛人から代わる代わる髪の毛を抜かれた男は、ついに禿てしまった。

 男は二人の愛人に好かれたいために、どちらの好みも受け入れてしまう。そこに付け込んだ女は、それぞれ自分の理想に合うように男を「修正」しようとする。
 結局、どちらにも合わせようとして「自分の髪=アイデンティティ」を失うことになった。

 これは、組織や社会における「調整型リーダー」の限界を示唆している。すべての声に耳を傾けることは重要だが、すべてを満足させることは出来ない。軸のない迎合は、結果として信頼も成果も失うことになるのだ。

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