イソップ寓話の教訓No.113「鮪と海豚(イルカ)」

相打ち!

ストーリー

 鮪が海豚に追われ、今にも捕まりそうになって、あまりに強く飛び跳ねたため、うっかり浜に乗り上げてしまった。

 しかし海豚も、同じ勢いで突っ込んできたため、一緒になって陸に乗り上げてしまった。

 鮪は、苦しそうにしている海豚の方をみて言った。
「これでもう死んでも辛くない。俺の死の原因になった奴も一緒に死んで行くのだから。」

 自分を不幸にした原因となった者が不幸に陥るのなら、自分の不幸に耐えることができる。
 感情の応酬が冷静さを失わせ、結果として双方が破滅する。これは個人間でも、国同士や組織同士にも通じるものがあるだろう。
 クリントイーストウッド主演・監督の「グラン・トリノ」という映画は、この教訓をよく表していると思う。

※類似教訓
イソップ寓話の教訓No.68「敵(カタキ)同士」

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