権限を持つ者のダブルスタンダード
狼と羊飼い
羊飼いがテントで羊の肉を食べている。それを狼が見つけ、近寄って言った。
「俺が羊の肉を食べたら、お前たちは大騒ぎするくせに!」
普段は「羊を襲う悪者」とされる狼が、今回はこう言います──「羊飼いこそが羊を食べているじゃないか」。
そこには、ダブルスタンダードへの鋭い皮肉が込められています。
羊飼いは「羊を食べる」行為を正当な権利として行っていますが、狼が羊を食べれば違法・脅威とされる。これは、組織における「誰がやるかによって評価が変わる」構造を象徴しています。
今でこそ、男性社員でも育児休暇を取ることは、一般的になってきました。しかし数年前までは、女性社員でも育児休暇を取ると「同僚に迷惑がかかる」と休みにくい雰囲気があり、結婚や出産を機に退職することが多かったことを記憶しています。まさしく、育児休暇制度も「会社が推進すれば正当な制度」とされます。
しかし、個人が自ら取得を申し出ると『協調性がない』と見なされる空気が、確かに存在していました。
この評価の非対称性は、権限を持つ者には甘く、権限を持たざる者に厳しい構造を助長することになります。
組織内でのダブルスタンダードを防ぐには、「透明性」と「一貫性」を制度として組み込むことが不可欠でしょう。
あなたの組織では「誰が言ったか」によって評価が変わっていませんか?その問いから、制度の見直しが始まるのかもしれません。
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