犠牲の上に成り立つ関係
牡牛と母ライオンと猪
牡牛が眠っている仔ライオンを見つけ、角で突き殺した。母ライオンがやって来て、死んだ子供をみて激しく泣いていた。
泣く母ライオンを遠くのほうで見ていた猪が言うには、「どれほど多くの動物が、お前たちに子供を殺されて、泣いていることか!」
この寓話から導ける教訓は、「自分が他者に与えてきた苦しみは、いつか自分にも返ってくる」ということです。つまり「因果応報」や「共感の欠如が悲劇を生む」という普遍的な真理を示しています。
以下は、ある企業の実例です。
その企業は、サービス価格を据え置くことで顧客との関係を維持していました。価格が変わらなければ顧客は不満を持たず、たとえサービスの質が下がっても「説明しやすい」という理由から、据え置きが続けられていたのです。しかし、この構造は下請け企業の犠牲の上に成り立っていました。
やがて、公正取引委員会から独占禁止法違反の疑いを指摘され、下請け企業の取引価格を見直さざるを得なくなりました。利益を守ろうとした経営陣は、やむなくサービス価格に転嫁して値上げしましたが、顧客からは「NO」が突き付けられ、多くの取引先が解約に至りました。
この事例は、組織が弱者を犠牲にする仕組みを持てば、その仕組みがやがて組織自身を締め付けることを示しています。だからこそ、短期的な「楽な交渉」ではなく、長期的に持続可能な関係を優先することが重要です。信頼を基盤にしていれば、値上げの場面でも受け入れられやすくなります。
つまり「価格の据え置き」ではなく、「価値」で関係を維持することが大切なのです。
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