イソップ寓話の教訓No.63  「弁論家デマデス」

声なき沈黙の構造

ストーリー

 弁論家デマデスがある時、アテネで演説をしていたが、聴衆が少しも身を入れて聞かないので「イソップ寓話を語らせてほしい」と頼んだ。
 同意が得られたので語り始めた。「デメテル女神と燕と鰻が道連れになった。川のほとりにさしかかった時、燕は空へ飛び、鰻は水に潜った。」デマデスはこれだけ言って黙った。
 すると聴衆が、「デメテル女神はどうなったんだ?」と尋ねるので、デマデスが言った「お前たちに腹をたてていなさるのだ。国の問題を聞かず、イソップ寓話を聞きたがっているのだから。」

※デマデス:古代ギリシャ、アテナイの政治家。貧しい一家に生まれ、一時は船員として働いていたが、巧みな弁舌と狡猾な性格によって、アテナイで高い地位に昇った
※デメテル女神:農業の女神

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