社内称賛と市場価値の乖離!
ストーリー
下手な竪琴弾きの歌手が、漆喰塗りの家でいつも歌っていたが、声が良く反響するので、自分はなかなかの美声だと思うようになった。
そして次第に自惚れが昂じ、劇場に出演することになった。
しかし舞台に上がってみると、その歌は話にならないほど酷く、石を投げられ追い出された。
この寓話の教訓は、環境による錯覚に惑わされず、客観的な自己評価を持つことの大切さを教えている。
漆喰の家の反響によって自分の声が美しいと錯覚し、自惚れが高じて公の場に出た結果、現実を突きつけられ、恥をかくことになったというものだ。
環境や状況は実力を誤認させることがある。過信は失敗のもとであり謙虚さと学びの姿勢が成長を促すことになるのだ。
では、組織構造の側面で教訓を解釈してみるとどうなるか。
組織内部の評価基準や報酬の仕組みが、閉鎖的な社内環境の中でのみ機能し、外部の現実や市場の変化には対応できない構造になっていると言えるだろう。
例えば、
・売上金額や利益額、利益率が重視され、顧客満足や商品改善提案は軽視されるなど閉鎖的な評価指標である。
・社内で優秀とされる人物が、外部で通用しないと言った市場とのズレ。
・外部志向の人材は評価されずに、結果的に離職が多い。
このような構造の欠点は、市場競争力の低下や人材流出、採用難に直面するだろう。
あなたが勤めている組織は閉鎖的な組織ですか?
それは、あなた自身が“漆喰の家”の中で心地よく歌っているのか、それとも“劇場”に立つ覚悟があるのかを問うているのです。
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