星の銀貨(グリム童話)

自分の事は後回しで困っている人を助けていると、今度は自分が天から助けられたという話

ストーリー

 むかし昔、ある所に貧しい女の子がいました。今日は情け深い人にもらったパンを一つ手にもっているだけです。

 女の子が野原へ行ったところ、みすぼらしい男の人が「お腹がペコペコです。何か食べ物をください」と言いました。
 女の子はその人にパンを丸ごと渡すと「神様のお恵みがございますように!」と言ってさっさと行ってしまいました。

 すると、今度は子供がやって来て、めそめそと「寒くてしかたがない、上着をくださいな」と言いました。この子供は体が凍り付いたように冷たかったので、女の子は自分の上着をあげました。

 辺りも暗くなり、女の子は寒さに震えながら行く当てもなくたたずんでいると、いきなり空から星が降ってきました。しかも、それが地面に落ちた時にはピカピカ光った銀貨になっていました。

 気が付くと子供にあげた上着もちゃんと新しいものを着ていて、それも上等なものでした。

 降ってきた銀貨のおかげで、女の子はなに不自由なく暮らすことが出来たということです。

教訓
相手へ思いやりは必ず自分に返ってくる。つまり思いやりは相手のためだけでなく自分のためでもある。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

コメント

コメントを残す