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慢心を戒める教訓

  • イソップ寓話の教訓No.188「ライオンの皮を被った驢馬」

    肩書は立派だが中身が伴わない人

    ストーリー

     驢馬がライオンの皮を被り、愚かな動物どもを震え上がらせながら歩いていた。そんな動物たちを見ながら驢馬は嬉しくなって大声でいななき声をあげた。

     狐を見かけビックリさせてやろうとしたところ、キツネは驢馬の声を聞いたことがあるので、驢馬に向かって言った。

    「お前が声を出さなければ、俺も怖がっただろうな。」

    他人から特別扱いを受けたいと虚勢を張っても言葉を交わせば、その者の質がわかってしまう。
    肩書は立派だが中身が伴わない人がいる。黙っていれば、しばらく威厳を保てる。しかし時間と共に愚か者であることが分かってしまう。だれも口にはしないが馬鹿にされるようになる。
    肩書やポストに頼ったうぬぼれや、中身のない粋がりはさっさと捨てて、自分は何をすべきか考え、実行することが自分を成長させるのだ。

    ライオンの皮を被ったロバの画像
    イソップ寓話No.188「ライオンの皮を被ったロバ」
  • イソップ寓話の教訓No.181「驢馬(ロバ)と騾馬(ラバ)」

    イソップ寓話の教訓「ロバとラバ」のストーリー

     驢馬追いが驢馬と騾馬に荷物を載せて追っていた。

     驢馬は平地を行く間は重荷に耐えていたが、山の麓に来ると担いだままでは行けないので、荷物の一部を担いでくれるよう騾馬に頼み、残りは自分で運ぼうと考えた。

     ところが騾馬は驢馬のなまけ癖を知っているので、その頼みを断った。
    驢馬は、しばらく山道を歩いていたが荷物の重みに耐えかね崖から転落して荷物に押しつぶされてしまった。

     驢馬追いは仕方ないので、驢馬の荷物を騾馬に上積みしたばかりか、驢馬の皮を剥いで乗せた。

    騾馬は荷物の重さに苦しみ、独り言でいった。

    「当然の報いだ。驢馬が助けを求めたとき、言うことを聞いて少し軽くしてやっていたら、あいつとあいつの荷物を運ばなくて良かっただろうに。」

    ※ロバ:粗食で頑丈な体を持つ馬科の動物
    ※ラバ:雄のロバと雌の馬の雑種

    相手が困っているなら少しは協力すべきだ。でなければ相手が潰れた時につけが回ってくる。だが、いつも協力していると、それが当然になり自分が困る。その加減が難しい。

    ロバとラバの画像
    イソップ寓話の教訓No.181「ロバとラバ」
  • イソップ寓話の教訓No.180「塩を運ぶ驢馬」

    ストーリー

    塩を山のように担がされた驢馬が川を渡っていた。

    足を滑らせ川にはまったら、塩が溶けだし、身軽になって嬉しくなった。

    その後、海綿を担がされて川にさしかかった時のこと、また川にはまれば荷が軽くなるだろうと考えた。

    そこでわざと足を滑らせたが、今度は、海綿が水を吸い込んだため重くなり、立ち上がれずに、その場で溺れてしまった。

    自分に都合の良いたくらみは災難を招く。偶然成功した方法では2度目の成功は無いのだ。

    塩を運ぶロバの画像
    イソップ寓話の教訓No.180「塩を運ぶロバ」
  • イソップ寓話の教訓No.175「旅人とプラタナス」

    ストーリー

     夏の盛りの真昼どき、旅人たちは猛暑にぐったりしていたが、プラタナスを見つけたので、その下の木陰にもぐり込み、横になって一息入れていた。

     そして元気を取り戻すと、プラタナスを見上げつつ「この木は人間にとって何と役立たずなんだ、実もつけないし」と言い合った。

    するとプラタナスが遮って言うには、

    「この恩知らずめ!木陰という私の恩恵にあずかっている今でさえ、実無しの無用者と呼ぶのか。」

    身近にある有難さは忘れがちになる。

    旅人とプラタナスの画像
    イソップ寓話の教訓No.175「旅人とプラタナス」
  • イソップ寓話の教訓No.142「老いたライオンと狐」

    ライオンと狐の知恵くらべの話

    ストーリー

     ライオンが年をとって、腕力では餌を撮れなくなったので、頭を使わなければならないと考えた。そこで洞穴に入って横になり病気のふりをしながら、見舞いにやって来た動物たちを捕まえては食っていた。
     たくさんの動物が餌食にされたが、狐はライオンのたくらみを見透かして、洞穴から遠く離れてご機嫌伺いをした。
     ライオンは「どうしてお前は洞穴の中に入ってこないのだ?」と訳を尋ねると、
     狐は答えて「入って行く足跡は多いが、出て行く足跡は一つもありませんから。」

    危険は「ある」と思う人にしか見えない。

    老いたライオンと狐の画像
    イソップ寓話の教訓No.142「老いたライオンと狐」
  • イソップ寓話の教訓No.116「蟹と狐」

    ストーリー

    蟹が海から這い上がってきて、独り砂浜で餌をあさっていた。腹を空かせた狐がこれを見つけ、食い物に困っていたので、駆け寄るなり捕まえた。

    蟹がまさに食われようとして言うには、

    「当然の報いだ。海の者が陸の餌を取ろうとしたのだから。」

    本業を捨てて違うことに手を出す者は、失敗しても当然と思う気持ちで始めなければなりません。

    蟹と狐の画像
    イソップ寓話の教訓No.116「蟹と狐」