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No.023「鶏と山鶉(ヤマウズラ)」

 家で鶏を飼っている男が、よく馴れた山鶉の売り物に出会った。そこで一緒に育ててやろうと持ち帰った。ところが小屋へ放すと鶏たちが突っついたり追いかけまわすので山鶉は種類が違うため差別にあうと悲観していた。
 しかし、しばらくすると鶏たちも喧嘩して相手が血を流すまで止めないのを見て、独り言を言った。
 「あいつらに突っつかれたり追いまわされたりしても、苦にならないぞ!あいつらも仲間どうしでさえ容赦しないのだから」

 この話の教訓は「他者の残酷さを知ると、自分への仕打ちが相対的に苦にならなくなる」という事でしょう。
 山鶉は最初「自分が異質だから差別される」と思い込んで苦しんでいました。しかし、鶏たちが仲間同士ですら血が出るまで争うのを見て、こう気づくわけです。
・これは自分だけが標的なのではない
・彼らは誰に対しても容赦がない
・ならば、自分が突かれることを特別視する必要はない。
 つまり、相手の本性を理解すると、被害を個人的なものとして抱え込まなくなるという心理が描かれているのです。
 加害の理由は相手の性質にあるだけ。だから必要以上に傷つく必要はないのです。

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