No.020「狐と鰐」

 狐と鰐が家柄を競い合った。鰐が先祖の栄光をあれこれ言い、しまいには体育場監督官の家柄だというと、狐は言った。
 「それは言われなくても君を見れば体育訓練の家柄くらいわかるよ。」

 この話は「自慢話は、実際の姿や行いが伴わなければ、かえって滑稽になる」ということを言っているのでしょう。
 鰐は「体育場監督官の家柄だ」と誇りますが、狐はそれを聞き流し、「体育訓練の家柄だ」と皮肉で返します。つまり狐はこう言っているわけです。
 “そんなに家柄を誇らなくても、君の見た目がすでに『鍛えられた体育系』っぽいよ。”
 鰐は筋肉質でがっしりした体を持ち、皮膚は分厚く、いかにも“鍛え上げられた肉体”の象徴に見えるわけです。
 「体育訓練の家柄」=「肉体労働者の家柄」つまり“高貴な家柄”とは言い難い、と痛烈な皮肉で返しています。
 自慢話は控えるに越したことはありません。

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