ストーリー
蛇と蟹が一緒に暮らしていた。
蟹は蛇に対して率直で親切にふるまったのに対し、蛇はいつも陰険でよこしまだった。
「一緒に暮らすからには、率直に付き合ってくれるように、そして自分の気性を見習うように!」とたえず忠告しても蛇が聞かないので、蟹は腹をたて蛇が寝入るのを見すまして、喉を挟んで殺してしまった。
そして、真一文字に伸びた蛇を見て言うには、
「おい、真っすぐになるなら、俺が忠告をしたあの時だ。死んでからでは遅いぞ!」
蟹は率直で親切に接していたのに、蛇は陰険な態度を改めようとしなかった、
これは、信頼関係を築こうとする相手に誠実さで応えなければ、その関係はやがて壊れてしまうという教えだ。
「死んでからでは遅いぞ」という蟹の言葉は、忠告や助言は生きているうちに受け入れてこそ意味がある、という警告でもある。
トラブルが起きてからでは、忠告の価値は半減してしまう。
だからこそ、自分が信頼できると思う人の忠告には、耳を傾けてみよう。
その言葉は、すぐには響かなくても、あとになってじわじわと効いてくることがある。
あなたの周りには、率直に忠告してくれる人がいますか?
その声を、今のうちに受け止めていますか?
それとも、後悔してから「聞いておけばよかった」と思うことが、すでにあったでしょうか。
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