イソップ寓話の教訓No.65「旅人と熊」

災いが真の友かどうかを試す

ストーリー

 二人の友達が一緒に旅をしていた。

 熊が現れたので、一人はさっさと木によじ登って隠れたが、もう一人は捕まりそうになって、地面に倒れて死んだふりをした。

 熊は死んだふりをしている男に鼻を近づけてクンクン嗅ぎまわっていたが、死んでいるものは食べないと聞いていたので、息を殺してじっと我慢していた。

 しばらくすると、熊は何もせずに去っていった。

 木から下りてきた男は「熊は君の耳元で何かささやいているようだったが、なにをささやいていたのだい?」と尋ねるので、男が言うには、

 「君を置いて逃げ出す友人とは、一緒に旅をするな!と言ってたよ。」

災いが真の友かどうかを試す機会になる。
真の友に値する人はそうたくさんはいないし、そして価値ある友を見分けることは難しい。真の友がいれば、楽しい時はもっと楽しくなり、悲しい時は悲しみが薄らぐのだ。

旅人と熊の画像
イソップ寓話の教訓No.65「旅人と熊」

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