日本の昔話の教訓「蛇と蛙」

むかし、ある村のお百姓さんが田んぼを見回っていると、蛇が小さな蛙を追いかけていました。

お百姓さんは「おい蛇よ、そんなに蛙を追うな!おれの一人娘をお前にやるから!」と言ったところ、蛇はおとなしく帰って行きました。

するとその晩から、若い男が娘の所へ夜遅くきて、朝早く帰るようになりました。

お百姓さんは「困ったことになってしまった」と思っていた。

ところがある日、家の前を見たことのない易者が歩いたので、娘のことを占ってもらったところ、易者は「この娘は人間でない者の子を持っているので、近いうちに死ぬだろう。助かるためには、裏山の大木の上に鷲の巣があり、そこに卵が三つある。あれを若い男に頼んで取って来てもらい、食べさせたらよかろう!」といいました。

そこで、その晩に来た若い男に卵が食べたいと話をしますと、こころよく承知してくれ、すぐに裏山へ取りに向かってくれました。

大木の前に来ると、若い男の姿だんだん蛇のすがたに変わり、木に登り始めました。木の上の巣までたどり着き、卵をくわえた時に、鷲の親が見つけて、蛇をつつき殺してしまいました。

その晩から若い男は、娘の所へ来なくなったということです。

翌日、あの易者が家の前に来たので、呼び止めて、この話をすると「それでは、もう娘さんは助かった!」と言うと・・・、

蛙の姿にかわり「私はあなたに命を助けられた蛙です」と言って帰って行きました。

教訓
良い行いには良い報いがある。

蛇と蛙の画像
日本の昔話の教訓「蛇と蛙」

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