グリム童話の教訓「猫と鼠とお友達」

猫が鼠が知り合いになって、自分と一緒に暮らせば、いくらでも可愛がるというので、鼠は仕方なく一緒に暮らすことにしました。

冬支度をすることになり、脂肪の瓶詰を買い込んできました。

さて置く場所がないので、教会に置いておこうと決めたのです。

ところが猫は、あの瓶詰が食べたくなって、鼠に言いました。「鼠さん、叔母に名付け親になってくれと頼まれたので、教会に行かなくてはならない。すまないが、留守番をお願いします。」鼠は「いいですよ」と答えました。

すると猫はすぐに教会へ行き、脂肪の瓶詰の上皮をきれいになめてしまい、日向で寝そべって、日が暮れてから帰りました。

鼠は「どんな名前を付けたのですか?」と尋ねると、猫は「かわなめ」と言いました。鼠は変な名前だと怪訝そうな顔をしましたが、そんなこともあるのだと信用しました。

それから幾日もたたないうちに、名付け親に頼まれたと2回ほど教会へ行き、それぞれ「はんぶんぺろり」と「みんなぺろり」と名前をつけたと言うのです。

真冬の寒い時期になって、鼠は猫に教会へ置いてある脂肪の瓶詰を取りに行こうと誘いました。二匹そろって出かけたのですが、教会につくと瓶詰の中身が空になっていました。

鼠は、事の次第を悟り、猫に文句を言い出しますが、文句を言い終わらぬうちに猫は鼠につかみかかり、一飲みにしたと言うことです。

教訓
権力のあるものは、知らぬ間に利益を独り占めしています。

猫と鼠とお友達の画像
グリム童話の教訓「猫と鼠とお友達」

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