グリム童話の教訓「狐と猫」

使えるスキルの大切さ

狐と猫

 猫が森の中で狐を見かけ話しかけた。「狐さん、こんにちは。」
 狐は猫をじろじろ見ながら「何だい?お前のことを相手にしている時間はないんだ」と答えた。
 猫は「狐さんは頭が良くて世間で貴ばれていると聞いて、ご挨拶したのです。」と言った。
 狐は猫に尋ねた。「お前は、何かできることがあるのか?」
 猫は「一つだけありいます。犬が追いかけてきたら、木の上に逃げることができます」と小さくなりながら答えた。
 狐は「たったそれだけか。そんなことなら俺についてきな。簡単に犬からにげる方法を教えてやるよ」と得意げに言った。
 その時、猟師が犬を連れて歩いてくるのが見えたので、猫は素早く木の上へ駆けあがり、枝や葉で身を隠した。
 猫が下を見ると、狐はすでに犬に捕まって、身動きが取れない状態だった。
 猫が独り言でいうには「狐さんも木に登れたら良かったのに!」

 この話の教訓は、「多くの策を持つより、一つでも確実な策を持つことの方が大切だ」ということを示しているのでしょう。

 狐は自分の知恵や多くの逃げ方を自慢していましたが、実際に危険が迫ったときには何も役に立ちませんでした。一方、猫は「木に登る」というたった一つの技しか持っていませんでしたが、それが命を救ったのです。

 見せかけの知恵や知識の多さよりも、実際に役立つ確かな力こそが大切です。ちょっとした実行力が、いざというときにものを言うのです。

 「知っていること」と「できること」は違うのだということを、改めて意識すべきでしょう。

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