イソップ寓話の教訓No.149「ライオンと驢馬と狐」

他人の不幸は人を賢くする!

ストーリー

 ライオンと驢馬と狐が仲間になって狩りに出かけた。

 獲物がどっさり捕れたので、ライオンは驢馬に命じて分けさせた。

 驢馬は三等分を作り、ライオンに好きなのを選ぶよう促したところ、ライオンは激怒して驢馬に跳びかかるや、食べてしまった。

 次に狐に分配を命じた。狐は三等分に分けた獲物を一つに集め直し、自分のためには少しだけ取りのけて、残りすべてをライオンに取るよう勧めた。

 「誰がこの分け方を教えた?」とライオンが聞くと、

狐は「驢馬の災難です。」

他人の不幸は人を賢くする。

あなたは驢馬になっていないか?
 まじめで働き者で真っすぐな性格の驢馬は、ライオン上司とずる賢い狐の同僚と一緒に働いている。
 ある時、ライオン上司は、経営者に認めてもらうため、極端なノルマを驢馬と狐に命令した。そうしたところ、その命令に納得できない真っすぐな性格の驢馬は、ライオン上司に達成不可能な理由を述べ、ノルマの変更を申し出た。
 ライオン上司は驢馬の申し出を却下し、心なのかで思った。「いちいち、うるさい奴だ!そんなことはわかっている。イライラさせないで黙ってやれば良いのだ。少しは俺の立場を考えろ!」

 その一部始終を見ていた同僚の狐は、驢馬のことを「馬鹿なやつだ。あいつがライオン上司の機嫌を損ねたおかげで、おれの評価が上がるのだ!」と独り言で罵った。
 ライオン上司は以後、ロバに厳しい評価を下すようになった。
 そして、翌年の春には、キツネは課長に昇進し、ロバはうつ病を発症し休職することになった。


サラリーマンはサバイバルだ。賢く生き残れ!

・・・イソップ寓話の教訓No.391「船主と船乗り」へつづく

※類似教訓
イソップ寓話の教訓No.79「猫と鼠」

イソップ寓話の教訓No.391「船主と船乗り」

ライオンとロバと狐の画像
イソップ寓話の教訓No.149「ライオンと驢馬と狐」

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