狼と人間

自分の事と相手の事を知ることは愚行への最大の予防

ストーリー

狐が狼に、人間はどんな動物でもはむかえない。人間に狩られないようにするには、動物は、はかりごとをしなければダメだと言い出した。

すると狼は「人間というものに出くわしたら、跳びかかってやる!」と答えた。それを聞いて狐は言った。「明日の朝に尋ねてきてくれれば、人間を見せてあげるよ。」

翌朝、狐は狩人が毎日とおる道へ狼を連れ出した。

最初に来たのは、兵隊あがりのお爺さん。それを見た狼は「あれが人間か?」と尋ねると、狐は「違う、あれは以前、人間だったのさ。」

次に来たのは、学校へ向かう小さな男の子。狼は「あれが人間か?」と尋ねると、狐は「違う、あれは、これから人間になるのさ。」

次に来たのは、鉄砲と山刀を持った狩人だった。狼は「あれが人間か?」と尋ねると、狐は「あれが人間と言うものだ。あれが跳びかかる相手だよ」と言った。

狼は人間めがけて跳びかかって行った。狩人は鉄砲を狼の顔に狙いをつけて一発目を撃った。狼は、ひるまず進んで行った。狩人は二発目を撃った。狼は痛いのを我慢しながら狩人へ迫った。すると山刀を抜き左右に斬りつけたので、狼は血だらけになりながら狐の所へ逃げ帰った。

狼は言った。「人間は、あんなに強いとは思わなかった。初めに杖をこっちへ向けて、息を吹き込んだら、何かが俺の顔に飛んできたんだ。それを二回もやられた。それから、そばへ行ったら、自分のあばら骨を引き抜いて、振り回してきたんだ。もう少しでやられるところだった。」

「だから言ったんだ!」と狐は言った。

この物語の教訓は・・・
自分の事と相手の事を知ることは愚行への最大の予防です。また情報を鵜呑みにせず、真実は自分で確かめて理解するものです。情報の出所にも注意しましょう。

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狼と人間

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