イソップ寓話の教訓No.6「山羊飼と野生の山羊」

過分のもてなしの裏には別の思惑がある

ストーリー

山羊飼が山羊を牧場へ追って行ったが、野生の山羊が紛れ込んだ。夕方になるとみんな自分の檻へ追いこんだ。

翌日はひどい嵐になり、いつもの牧場へ山羊を送り出すことができないので、家で世話をすることにした。

自分の山羊には飢え死にしない程度のわずかな餌しかやらず、野生の山羊は自分のものにしてやろうと、たっぷりと餌をやった。

嵐もやんで、一匹残らず牧場へ連れ出したところ、野生の山羊は山まで来ると逃げて行こうとした。

山羊飼は「たくさん餌をもらっておきながら去って行こうとするとは恩知らずな!」と非難すると、野生の山羊は振り向いて答えた、

「だから余計に警戒するのだ。あなたは昨日来たばかりの私を、昔から一緒にいるものたちよりも大事にした。それなら、あとで別のが来ると、私より、そいつを贔屓(ひいき)にするに決まっているからさ!」

過分のもてなしの裏には、別の思惑がある。
仲間の顔をしながら側にいる悪人には注意しなければならないのだ。

山羊飼と野生の山羊
イソップ寓話の教訓No.6「山羊飼と野生の山羊」

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