イソップ寓話の教訓No.291 「牛追いとヘラクレス」

神頼みの前に出来ることはやり尽くす!

ストーリー

 牛追いが村から荷車をひいてくる途中、車輪が窪みにはまってしまった。何とか抜け出さねばならないのに、牛追いはぼさっと突っ立っていた。
 しまいに彼が崇拝する唯一の神様であるヘラクレスに助けを求めるため祈り始めた。
 するとヘラクレスが現れて言った。
 「牛追いよ、車輪に取り付き押しながら、突き棒で牛をつけ!自分でも何かしてから神頼みをするがよい。さもないと祈っても無駄だ。」

 できる限りのことは、まず自分でやり尽くすべきだ。
 思いもよらぬトラブルに見舞われたとき、ただ立ち尽くしていては何も始まらない。
 まずは頭を使い、手足を動かすこと。そうすれば、事態はたいてい好転する。仮にうまくいかなくても、納得のいく過程を経ていれば、結果を静かに受け入れられるはずだ。
 祈りや神頼みは、その後でいい。

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